ルーバーを取り付けてます。
「光をつかむ家」
ルーバーって格子の事で、細長い木材を平行に細かく並べたモノ。
日差しの強さを和らげたり、外からの目線を防いだりしてますよ。
光りが、透かして入る感じが美しいでしょ。
どんどん、かっこよくなる!
右側の壁は、下見板貼り。外部空間の感じがある、余白にする為あえて外で使う素材と工法を採用しましたよ。
吹き抜けから、天井を眺めた姿。
ルーバーついて、漏れいる光がスリット状で、綺麗!
下見板はレッドシーダー(米杉)材。
足場を外して、見えてきた、墨を入れた左官壁と、ルーバーの外壁。
陰影の表情が、素材感を強く出してる。
ルーバーは檜(ヒノキ)材にキシラデコール塗装をしています。
足場もとれて、外観も見えて来ました。
こういう、箱型(四角形)な設計をすることは珍しいんですが、箱型にこだわりました。社会の中での暮らしを守る強さを、形にしたかったのです。
内装も最後の仕上をしています。
照明器具を取り付け、完成まじかです。
下見板貼りとは
下見板貼り(したみいたばり)とは、日本の伝統的な建築技法の一つで、主に木造建築の外壁に使用される仕上げ方法です。この技法では、木製の薄い板(下見板)を横方向に重ねて貼り付けることで、外壁を覆います。下見板の貼り方には、板と板の間に隙間を作らない「目透かし」と、板の一部が重なるように貼る「重ね張り」の2種類があります。
特徴と利点
防水性と耐久性: 下見板を重ねて貼ることで、雨水が外壁に直接当たるのを防ぎ、水が浸入するリスクを減少させます。これにより、建物の耐久性が向上します。
通気性: 木材は自然素材であり、通気性が良いため、建物内部の湿気を逃がす効果があります。これにより、カビや結露の発生を抑えることができます。
断熱性: 木材は熱を通しにくいため、断熱効果が期待できます。下見板貼りの外壁は、冬は内部の暖気を逃がさず、夏は外部の熱を遮断する効果があります。
デザイン性: 下見板貼りは、木の自然な風合いを活かした美しい仕上がりになります。伝統的な日本建築の趣を持ちながらも、現代の建築にもマッチするデザインが可能です。
使用材料
主に使用される木材には、耐久性や防腐性が高い杉やヒノキなどが用いられます。また、最近では耐候性を高めるために、木材に塗装や防腐処理を施した製品もあります。
施工方法
板の準備: 使用する木材を適切な長さにカットし、表面を滑らかに仕上げます。
防水シートの取り付け: 下地材の上に防水シートを貼り、雨水の浸入を防ぎます。
下見板の取り付け: 一番下から順番に、板を横方向に重ねて取り付けます。板と板の重なり部分を確保することで、防水性を高めます。
仕上げ: 全ての板が取り付けられた後、必要に応じて塗装を行います。これにより、さらに防水性と耐久性が向上します。
メンテナンス
下見板貼りの建物は、定期的なメンテナンスが必要です。特に、木材が雨や紫外線にさらされることで劣化する可能性があるため、数年ごとに塗装や防腐処理を施すことが推奨されます。
下見板貼りは、伝統的な木造建築の美しさを保ちながら、機能性も兼ね備えた外壁仕上げ方法です。現代の建築においても、その魅力と実用性から多くの支持を受けています。
下見板の素材、米杉(レッドシダー)とは
米杉(レッドシダー)について詳しく説明しますね。
米杉(レッドシダー)の特徴
1. 木材の種類と原産地
学名: Cedrus属ではなく、Cryptomeria属に属します。アメリカ産のレッドシダー(Eastern Red Cedar)と混同しがちですが、日本の米杉は「杉」系の木です。
原産地: 主に日本や中国に自生している木で、特に日本では広く利用されています。
2. 色合いと質感
色: 米杉は、淡いピンク色から赤褐色までさまざまな色合いがあります。木目が美しく、自然な艶があります。
質感: 比較的軽くて柔らかい木材で、加工がしやすいです。表面は滑らかで、美しい木目が特徴です。
3. 耐久性と耐候性
耐久性: 米杉は天然の防腐成分を含んでおり、腐朽や害虫に対する耐性が高いです。ただし、長期間外部に晒されると、徐々に劣化することがあります。
耐候性: 天然のオイル成分が含まれているため、湿気や変化する気候に対してある程度の耐性があります。
4. 使用用途
建材: 米杉は、住宅の外壁材、屋根材、内装材などに使われます。特に外壁や下見板貼りなど、見た目の美しさと耐久性が求められる部分に適しています。
家具: 硬さが比較的軽いため、家具や内装のデザインにも利用されます。
5. メンテナンス
保護: 外部で使用する場合、定期的な塗装や防腐処理が推奨されます。これにより、木材の劣化を防ぎ、長持ちさせることができます。
掃除: 米杉の表面は、汚れがつきにくい性質を持っていますが、定期的な掃除や手入れを行うことで、美しい状態を保つことができます。
6. 環境への影響
持続可能性: 米杉は、比較的早く成長するため、持続可能な資源として利用されることが多いです。しかし、伐採する際には適切な管理が必要です。
米杉(レッドシダー)は、その美しい色合いと耐久性から、さまざまな建材や内装材として人気があります。適切にメンテナンスを行えば、長期間にわたりその魅力を維持できる木材です。
外部で木を使うときの防腐性のある塗料
外部で木材を使用する際には、防腐性のある塗料を使用することで、木材の寿命を延ばし、見た目を保つことができます。防腐性のある塗料について詳しく説明しますね。
防腐性のある塗料の種類
1. ペイント(塗装)系
アクリル系塗料:
特長: 水性で乾燥が速く、耐久性が高い。色褪せしにくく、耐水性や耐候性にも優れています。
用途: 外壁、デッキ、フェンスなどの木材に適しています。
ラッカー系塗料:
特長: 強い耐久性と光沢が特徴。耐水性も高いが、揮発性があり、乾燥が速いです。
用途: 内外装の仕上げとして使われることが多いですが、外部では耐候性の高いものを選ぶ必要があります。
2. オイル系塗料
デッキオイル:
特長: 木材に浸透して保護するタイプで、防水性や耐候性があります。木材の自然な風合いを保ちながら、耐久性を高めます。
用途: デッキ、ウッドフェンス、外壁など、特に湿気の多い部分に適しています。
木材保護オイル:
特長: 木材の内部に浸透して防腐・防水効果を発揮します。色が淡いものや、透明なものもあり、木材の自然な色合いを活かせます。
用途: 外部の木材全般、特に自然な風合いを保ちたい場合に適しています。
3. 防腐剤(防腐塗料)
防腐塗料:
特長: 防腐成分が含まれており、木材の腐敗や虫害から保護します。色が付くものから透明なものまであり、木材の状態に応じて選べます。
用途: 外壁、フェンス、デッキなど、木材の防腐を目的とする部分に適しています。
塗料の選び方
使用する場所:
外部に使う場合、耐候性や防水性が高い塗料を選ぶことが重要です。雨風や紫外線に耐える塗料が適しています。
木材の種類と状態:
木材の種類や表面の状態に応じて塗料を選びます。例えば、未塗装の新しい木材と古い木材では、選ぶ塗料や下地処理が異なることがあります。
仕上げの好み:
仕上げの光沢や色合いも重要です。光沢のある仕上げを好むか、自然な風合いを保ちたいかによって、塗料の種類を選びます。
環境への影響:
環境に配慮した塗料を選ぶことも大切です。VOC(揮発性有機化合物)を含まない水性塗料や、環境に優しいオイル塗料などが選ばれます。
塗料の施工方法
下地処理:
木材の表面をきれいにし、古い塗料や汚れを取り除きます。必要に応じてサンドペーパーで研磨し、平滑な表面を作ります。
下塗り:
防腐剤やプライマー(下塗り材)を塗布し、木材の吸収を均一にします。これにより、塗料の密着性が高まります。
塗布:
上塗りを行います。塗料の説明書に従い、適切な塗布方法と乾燥時間を守ります。複数回塗り重ねることで、耐久性が向上します。
仕上げ:
塗布後、乾燥し、塗料が完全に定着したら、仕上げ作業を行います。必要に応じて、仕上げ塗りや艶出しを行います。
防腐性のある塗料は、外部の木材を保護するために重要な役割を果たします。使用する塗料の種類や施工方法を適切に選ぶことで、木材の寿命を延ばし、美しい状態を保つことができます。
木製ルーバーを外部に取付る時の注意点
木製ルーバーを外部に取り付ける際の注意点について、以下に詳しく説明します。
1. 木材の選定
耐候性の高い木材を選ぶ: 外部に取り付ける木製ルーバーには、耐候性が高い木材(例えば、米杉やヒノキ、セランガンバツなど)を選ぶと良いでしょう。これにより、雨や風、紫外線による劣化を防ぎます。
適切な乾燥処理: 木材は使用前に十分に乾燥させることが重要です。湿った木材は反りや割れが発生しやすく、取り付け後に問題が生じることがあります。
2. 防腐処理
防腐剤の塗布: 木材に防腐剤を塗布して、腐敗や害虫から保護します。特に接地部分や雨水がかかりやすい部分には、丁寧に処理を行いましょう。
塗装: 防腐塗料や防水塗料を使用し、木材の表面を保護します。塗装は定期的に行うことで、木材の寿命を延ばせます。
3. 取り付け方法
下地の確認: ルーバーを取り付ける壁や構造物の下地がしっかりしているか確認します。下地が不安定な場合、ルーバーがうまく固定できず、取り付け後に問題が発生する可能性があります。
適切な取付金具の使用: ルーバーの取り付けには、適切な取付金具(ブラケットやビスなど)を使用します。金具は耐候性のある材質を選び、腐食を防ぎます。
取り付け位置の確認: ルーバーが取り付ける位置が水平であることを確認し、設置後の傾きやずれを防ぎます。また、ルーバーと壁の隙間を考慮して、雨水が溜まらないようにします。
4. メンテナンス
定期的な点検: 取り付け後も定期的に点検し、木材の劣化や金具の緩みをチェックします。必要に応じて修理や再塗装を行います。
掃除: ルーバーの表面や隙間に溜まった汚れやゴミを定期的に掃除し、木材の劣化を防ぎます。
5. 防水対策
排水対策: ルーバーの取り付け位置が適切で、雨水がルーバーに溜まらないようにするための排水対策を講じます。雨水が木材に直接かからないように工夫します。
シーリング処理: ルーバーの取り付け部分や接続部分には、適切なシーリング材を使用して防水処理を行います。これにより、雨水の浸入を防ぎます。
6. 取り付け後の確認
固定の確認: 取り付け後にルーバーがしっかりと固定されているか確認します。揺れや動きがないことを確認し、必要に応じて追加の固定を行います。
外観の確認: 取り付け後に見た目のチェックを行い、ルーバーが正しく取り付けられているか、デザインや位置が意図した通りになっているか確認します。
木製ルーバーを外部に取り付ける際は、適切な木材の選定、防腐処理、正しい取り付け方法、定期的なメンテナンスが重要です。これらのポイントを押さえることで、長期間にわたって美しく機能的な木製ルーバーを維持することができます。
外部で使用に適した樹種
外部で使用する木材には、耐候性や耐久性が高く、長期間にわたって安定した性能を発揮する樹種が適しています。以下に、外部で使うのに適した樹種とその特徴について詳しく説明します。
1. 米杉(レッドシダー)
特長: 軽量で強度があり、耐候性に優れています。自然に含まれる防腐成分によって、腐敗や害虫に強いです。
色合い: 美しい赤褐色からピンク色で、時間が経つとシルバーグレーに変化します。
使用例: 外壁、デッキ、フェンス、屋外の装飾品など。
2. ヒノキ
特長: 高い耐久性と防腐性を持ち、抗菌性もあります。湿気に強く、腐敗や害虫に対しても優れた耐性があります。
色合い: 淡い黄色から白っぽい色合いで、光沢があり美しい仕上がりになります。
使用例: 外壁、デッキ、屋外の構造物など。
3. サイプレス(ヒノキ科)
特長: 非常に耐候性が高く、腐敗や害虫に強いです。乾燥しても割れにくい特性があります。
色合い: 褐色から赤褐色で、耐候性が高いです。
使用例: 外壁、デッキ、フェンスなど。
4. イタウバ
特長: 南米産の硬い木材で、非常に耐久性が高く、腐敗や害虫に対する耐性が優れています。重厚感があり、耐久性が高いです。
色合い: 赤褐色から黄色がかった茶色で、美しい木目があります。
使用例: デッキ、外壁、フェンスなど。
5. セランガンバツ(セランガンバツ)
特長: 高い耐候性と耐久性があり、腐敗や害虫に強い木材です。比較的安価で、加工もしやすいです。
色合い: 赤褐色から暗褐色で、木目が美しいです。
使用例: 外壁、デッキ、フェンスなど。
6. オーク
特長: 強度があり、耐候性や耐久性も優れています。湿気にも強く、長期間使用できます。
色合い: 明るい褐色から濃い褐色で、木目がはっきりしています。
使用例: 外壁、デッキ、屋外の家具など。
7. アカシア
特長: 高い耐久性と耐候性を持ち、湿気にも強いです。腐敗や害虫に対する耐性もあります。
色合い: 黄色から赤褐色で、美しい木目が特徴です。
使用例: 外壁、デッキ、フェンス、屋外の家具など。
8. スギ
特長: 日本の気候に適応した木材で、加工がしやすく、耐候性もあります。ただし、防腐処理を施すことで耐久性が向上します。
色合い: 明るい黄色から淡い赤褐色で、木目が美しいです。
使用例: 外壁、デッキ、フェンスなど。
外部で使用する木材には、耐候性や耐久性が高い樹種が求められます。米杉やヒノキ、サイプレスなどは特に外部に適しており、長期間にわたって美しさと機能性を保つことができます。使用する樹種によって特性が異なるため、目的に応じて適切な木材を選ぶことが重要です。また、いずれの木材でも、適切な防腐処理やメンテナンスを行うことで、さらに寿命を延ばすことができます。
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