2つの考え方があります。
結構悩む処なんですが、基本的には白い壁に白い扉の様な、部屋に馴染ませてしまう方が室内を広く感じます。
ただ、扉を製作する場合もあって、場面が大きく変わる・扉の用途が他の扉と違って特殊な場合、ちょっと場が寂しい時には、設計したオリジナルの扉をつくっています。
施主の海外経験なども聞き、この扉は旧上海租界やベトナムの、アジアと西洋が混ざったクラシックな場所をイメージしたオフィスの設計で製作しました。装飾的なはずの框扉を一見そっけないくらい、ザクっとデザインしました。
装飾部分は、サンメントというモール形状に削った木の部材を使っています。合板扉の塗装は黒く塗りつぶしている様で、木目が薄っすら見える浸透系自然塗装にして、木目の粗さを残す事で長く使ったクラシック感を創り出しています。
クラシックな洋館扉と言えば金の取手。金属モノの扉の金具はゴールドにしました。ブラックの塗装と金色の取手・鍵穴との対比が、クラシック感をよりましてくれます。黒と金は相性のよい色です。
荒々しい、ビンテージなコンクリート空間にこの扉がある処が、なんとも。。。乙な感じです
この扉、一見目立ちますが取付けた壁だけ黒に塗装して、壁にもなじませたことで主張し過ぎない良い塩梅になりました。
オフィス扉のデザイン
オフィスの扉のデザインにはいくつかの要素が考えられます。以下に主なポイントを挙げてみます:
1. 素材
木材: 高級感があり、温かみを感じさせる素材です。デザインの幅も広く、さまざまな仕上げが可能です。
ガラス: モダンで洗練された印象を与えます。クリアガラスやマットガラスなど、視線の遮断度やプライバシーに応じて選べます。
金属: 耐久性が高く、現代的な印象を持ちます。ステンレスやアルミなどが一般的です。
合成素材: 軽量でメンテナンスが容易ですが、デザインの選択肢が少ないことがあります。
2. デザイン
フラット: シンプルでクリーンな印象を与えます。特に現代的なオフィスに適しています。
装飾的: トリムやモールディングを加えたデザインで、クラシックな雰囲気を出すことができます。
ガラスパネル: 部分的にガラスを取り入れることで、空間に開放感を与えつつも、必要に応じてプライバシーを確保できます。
3. 機能性
防音: 会議室や個室には防音効果のある扉が求められることがあります。
耐火性: 火災時の安全性を考慮した耐火扉も選択肢の一つです。
自動化: スライドドアや自動ドアなど、利便性を高める機能も検討できます。
4. カラーと仕上げ
色: オフィスの全体的なカラーシームに合わせることが重要です。ニュートラルな色は多くのインテリアスタイルと合わせやすいです。
仕上げ: 光沢仕上げやマット仕上げなど、仕上げの選択によって雰囲気が大きく変わります。
5. ハンドルやノブ
デザイン: 扉のハンドルやノブもデザインに大きな影響を与えます。シンプルで機能的なものから、装飾的なものまで様々です。
どの要素を重視するかによって、オフィス扉のデザインが大きく変わります。どのようなイメージや機能を求めているかを考えながら、選んでみてください。
装飾扉の作り方
装飾扉を作る際には、デザインの計画から材料の選定、施工までの一連のプロセスが含まれます。以下は、装飾扉の作り方についての詳細なガイドです:
1. デザインの計画
スタイルの選定: どのような装飾を施したいかを決定します。クラシック、モダン、カントリーなど、スタイルによって装飾の種類が異なります。
パターンとディテール: モールディング、トリム、彫刻などの装飾要素を決めます。デザインスケッチを描くと具体的なイメージがつかめます。
2. 材料の選定
基材: 木材が一般的ですが、MDFや合板も使用されます。装飾の種類や予算に応じて選びます。
装飾材料: 木材のモールディング、装飾パネル、ガラスパネルなど。デザインに合わせて適切な材料を選びます。
3. 扉の制作
寸法の測定: 扉のサイズを正確に測ります。これには、既存の扉を取り外して測定するか、新たに設置するための寸法を決定します。
扉のフレーム作成: 基材となる木材を使って扉のフレームを作ります。フレームは強度と安定性を保つために重要です。
装飾の取り付け:
モールディング: フレームにモールディングを取り付け、装飾のデザインを形作ります。接着剤や釘で固定します。
彫刻: 手彫りや機械彫りでパターンやデザインを施します。彫刻の詳細に応じて時間と技術が必要です。
パネル: ガラスパネルや装飾的なパネルを取り付ける場合は、パネルのサイズに合わせてフレームを調整します。
4. 仕上げ
サンディング: 表面を滑らかにするためにサンディングします。装飾の周囲も含めて丁寧に行います。
塗装や仕上げ: ペイント、ステイン、ラッカーなどで仕上げます。色や仕上げの選択により、扉の印象が大きく変わります。
クリアコート: 保護のためにクリアコートを施すことがあります。耐久性を高め、仕上げの持ちを良くします。
5. 取り付け
ヒンジの取り付け: 扉にヒンジを取り付け、枠に取り付けます。ヒンジの位置や取り付け方によって、扉の開閉のスムーズさが変わります。
調整: 扉がきちんと開閉するように調整します。隙間や歪みがないか確認し、必要に応じて調整します。
装飾扉の制作は時間と手間がかかりますが、完成すると独自の魅力を持った素敵な扉が出来上がります。初心者の方でも、詳細なガイドやチュートリアルを参考にすることで、挑戦しやすくなります。
クラシックな框玄関扉
クラシックな框(かまち)玄関扉は、伝統的なデザイン要素を取り入れたエレガントな扉です。以下は、クラシックな框玄関扉の特徴とデザイン要素について詳しく説明します。
1. 框(かまち)の定義
「框」は、扉の枠組みを指します。クラシックなデザインでは、框の構造が装飾的な要素として強調されます。通常、框は木製で、扉の周囲に取り付けられる縁部分です。
2. デザイン要素
パネル: クラシックな框扉は、複数のパネルで構成されることが一般的です。各パネルは、装飾的なモールディングや彫刻で囲まれ、深みや立体感を演出します。パネルの数や配置は、扉のデザインに応じて異なります。
モールディング: モールディング(飾り縁)は、扉の框やパネルの周りに施される装飾です。これには、アーチ状や直線的なデザイン、細かい彫刻などが含まれることがあります。クラシックなデザインでは、ゴージャスで細部にこだわったモールディングが特徴です。
彫刻: 手彫りの装飾やレリーフ(浮き彫り)もよく見られます。これには、花や葉の模様、古典的なモチーフなどが含まれることが多いです。彫刻は扉に立体的なデザインを加え、豪華な印象を与えます。
ガラスパネル: 一部のクラシックな框扉には、ステンドグラスやクリアガラスのパネルが組み込まれることがあります。これにより、自然光を取り入れつつ、装飾的な美しさを加えることができます。
3. 素材と仕上げ
素材: 木材が主に使用され、オーク、チェリー、マホガニーなどの高級材が好まれます。木材の質感と色合いが、クラシックな雰囲気を強調します。
仕上げ: 塗装やステイン、ワックス仕上げが一般的です。仕上げの方法によって、木材の風合いが引き立てられ、扉全体の美しさが増します。古びた感じを出すために、ヴィンテージ風に仕上げることもあります。
4. サイズと形状
サイズ: クラシックな框扉は、通常の玄関扉よりも大きめに作られることがあります。これにより、重厚感や存在感が増します。
形状: 伝統的なデザインでは、アーチ型や半円形の上部デザインが見られることがあります。これにより、クラシックな印象が強調されます。
5. 取り付けとメンテナンス
取り付け: クラシックな框扉は、その重厚さやデザインのため、取り付けには慎重な作業が必要です。ヒンジや取り付け金具も高品質なものを使用することが推奨されます。
メンテナンス: 木材は定期的なメンテナンスが必要です。塗装やワックスの定期的な塗布により、美しさを保ちます。また、木材のひび割れや変色を防ぐために、適切な保護が重要です。
クラシックな框玄関扉は、伝統的な美しさとエレガンスを持ち、家の外観に品位を加える素晴らしい選択です。
木の扉を装飾するモール
木の扉を装飾するモールディング(モール)は、扉のデザインに立体感やエレガンスを加えるための重要な要素です。モールディングの種類や取り付け方について詳しく説明します。
1. モールディングの種類
スタンダードモールディング: 基本的な形状で、角に取り付けることで扉のフレームやパネルの境界を強調します。直線的でシンプルなデザインが特徴です。
カスティングモールディング: 彫刻のような細かい装飾が施されたモールディングです。クラシックなデザインに向いており、豪華さを加えることができます。
コーニス(コーニスモールディング): 扉の上部や枠の上部に取り付ける、装飾的なモールディングです。アーチ状や曲線的なデザインが多く、上品さや重厚感を演出します。
キャビネットモールディング: 扉の周囲や内側の枠に取り付ける細いモールディングで、扉のデザインに微細なディテールを加えます。スカートボードや額縁にも使われることがあります。
レリーフモールディング: 扉のパネル部分に施される浮き彫りの装飾です。立体的な模様やデザインが特徴で、扉のデザインを一層引き立てます。
2. 材料
木材: 天然木材が最も一般的で、仕上げによって異なる質感や色合いを持つことができます。オーク、マホガニー、チェリーなど、高級感のある木材が使われます。
MDF(中密度繊維板): 予算を抑えつつも、安定した加工性を提供します。ペイントしやすく、表面の仕上げが整いやすいです。
ポリウレタン: 軽量で耐水性があり、複雑なデザインのモールディングを簡単に作成できます。主に装飾的な目的で使用されます。
3. 取り付け
寸法の測定: モールディングを取り付ける場所の寸法を正確に測定します。角のカットや接続部分の正確さが重要です。
カット: モールディングを必要なサイズにカットします。特にコーナー部分や接続部分は45度にカットすることが一般的です。
取り付け:
接着剤: モールディングを木の扉に取り付ける際には、木工用接着剤を使用することが多いです。接着剤を塗布し、しっかりと固定します。
釘やネジ: 追加の固定が必要な場合、釘やネジを使ってモールディングを留めます。見えない位置に取り付けることで、仕上がりがスムーズになります。
仕上げ: モールディングの取り付け後、接着剤が乾いたら、サンディングを行い、表面を滑らかにします。その後、塗装やステインで仕上げます。仕上げの色やテクスチャーは、扉のデザインと調和するように選びます。
4. メンテナンス
清掃: モールディングの表面は定期的に清掃し、ほこりや汚れを取り除きます。柔らかい布や中性洗剤を使うと良いでしょう。
修理: ひび割れや傷がついた場合は、木材用のパテや塗装で修理します。定期的な点検とメンテナンスで、モールディングの美しさを保ちます。
モールディングを使うことで、木の扉に立体感や豪華さを加えることができ、全体のデザインに深みを与えます。デザインや材料の選択によって、個性的で魅力的な扉が完成します。
黒い扉とグレーのコンクリートのコントラストをポイントにしたオフィスデザイン
黒い扉とグレーのコンクリートのコントラストを活かしたオフィスデザインは、現代的で洗練された印象を与え、スタイリッシュで強いビジュアルインパクトを持ちます。以下は、黒い扉とグレーのコンクリートのコントラストを効果的に活かすためのデザイン要素とポイントです。
1. 色のコントラスト
扉のデザイン: 黒い扉は、シンプルで直線的なデザインが多いですが、装飾的なモールディングやガラスパネルを加えることで、よりエレガントな印象を持たせることができます。黒は他の色と組み合わせやすく、洗練された印象を与えます。
コンクリートの仕上げ: グレーのコンクリートは、無機質でクールな印象を持ちます。テクスチャーの違いや色の濃淡を利用して、空間に深みを加えることができます。コンクリートの仕上げは、スムースなものから荒削りなものまで様々です。
2. 空間の設計
エントランスエリア: 黒い扉をエントランスエリアの主役にし、周囲のグレーコンクリートとのコントラストを際立たせます。扉の周囲にライトを配置することで、扉自体を強調し、より印象的に見せることができます。
オフィス全体のトーン: 黒とグレーを基調にしたデザインは、クールでプロフェッショナルな雰囲気を作り出します。他のアクセントカラーや素材(例えば、木材やメタル)を取り入れることで、全体のバランスを取ることができます。
3. 家具とアクセサリー
家具: 黒い扉とグレーのコンクリートに合う家具は、シンプルでモダンなデザインが適しています。黒、グレー、または中立的なトーンの家具を選ぶことで、統一感のある空間を作ることができます。
アクセサリー: アート作品や装飾品を選ぶ際には、シンプルで洗練されたものを選ぶと良いでしょう。黒やグレーを基調にしたアクセサリーは、空間に調和をもたらします。
4. 照明
間接照明: グレーのコンクリートの質感を引き立てるために、間接照明を使うと良いでしょう。壁に取り付ける照明や、天井に埋め込む照明で、柔らかい光を演出します。
スポットライト: 扉や特定のエリアを強調するためにスポットライトを使用します。これにより、コントラストが強調され、重要なエリアが目立ちます。
5. アクセントとテクスチャー
アクセントカラー: 黒とグレーのモノトーンデザインにアクセントカラー(例えば、ゴールド、シルバー、ディープブルー)を取り入れることで、空間に活気や個性を加えることができます。
テクスチャー: コンクリートと黒い扉のコントラストを際立たせるために、テクスチャーの違いを利用します。たとえば、コンクリートに粗い仕上げを施し、扉には滑らかな仕上げを施すことで、視覚的なコントラストが強調されます。
6. メンテナンス
扉のメンテナンス: 黒い扉は埃や指紋が目立ちやすいので、定期的なクリーニングが必要です。専用のクリーナーや布を使って、きれいに保ちます。
コンクリートのメンテナンス: コンクリートは耐久性がありますが、汚れやひび割れを防ぐために、適切なシーリングやコーティングを施します。定期的なチェックと清掃が大切です。
黒い扉とグレーのコンクリートの組み合わせは、洗練されたモダンな印象を与え、プロフェッショナルな空間を作り出します。デザインの細部に気を配りながら、統一感のある美しいオフィス空間を実現してください。
オフィス設計プロジェクトの解説
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