床のコンクリートスラブを打設し、かなり空間の形が見えて来ました。 すご~っく、眺めが良いです。 鉄骨造と言っても、床はコンクリートを打設する仕様で、耐震強度の強い方法です。 ここは3階。左の壁が斜めになっているのは、高度地区の斜線制限を満たす為です。 北側斜線は、天空率が使えないので、どうしても斜めの形になって行きます。 右側の階段を上ると、屋上に出られます。スカイツリーも見える。 富士山は見えるかな? 東京23区内の住宅密集地で、この眺望の良さはちょっと信じられないくらい。
鉄骨住宅の床構造の種類
鉄骨ラーメン構造: 鉄骨を使ってフレームを組み、床を支える構造です。この方法では、鉄骨の柱と梁で骨組みを作り、その上に床を載せる形になります。耐震性が高く、大きなスパンが取れるのが特徴です。
鉄骨造スラブ構造: 鉄骨の梁にコンクリートスラブを載せて床を作る方法です。スラブは鉄筋コンクリートで、梁が支える形になります。スラブの厚さや強度に応じて、耐荷重や防音性能が向上します。
鉄骨造ボード構造: 鉄骨の梁と柱にボード(例えば、合板や石膏ボード)を取り付けて床を作る構造です。比較的軽量で施工が容易ですが、強度や耐震性については他の構造に比べて劣ることがあります。
鉄骨造は耐震性が高く、大空間を作るのに適しているため、商業ビルやマンションなどでよく使用されます。
デッキスラブの作り方
今回、デッキスラブで床スラブをつくりました。鉄骨造の建物の床スラブとしてよく使用される構造で、主に以下の材料で構成されます。
デッキプレート(デッキ板): 鉄鋼でできたトラス状のプレートで、コンクリートスラブの型枠と支えになります。
コンクリート: デッキプレート上に流し込み、スラブの強度を持たせるための材料です。
鉄筋: スラブの引張強度を高めるために使用されます。
デッキスラブの作り方を詳しく説明します。
1. 設計と計画
設計: デッキスラブの設計図を作成し、デッキプレートの種類、コンクリートの厚さ、鉄筋の配置などを決定します。
材料選定: 使用するデッキプレートの種類(例えば、トラス型、リブ型など)やコンクリートの仕様を選定します。
2. デッキプレートの準備と設置
デッキプレートの準備: 適切なサイズと形状のデッキプレートを用意します。デッキプレートはあらかじめ設計に基づいてカットされ、穴が開けられていることがあります。
デッキプレートの設置: 鉄骨の梁にデッキプレートを置きます。デッキプレートは、梁に引っ掛けて固定することが多いです。デッキプレートの間隔や位置を確認し、水平に設置します。
3. 鉄筋の配筋
鉄筋の配置: デッキプレートの上に、設計図に従って鉄筋を配置します。鉄筋はコンクリートの引張強度を補強するために使用されます。
鉄筋の固定: 鉄筋がデッキプレート上で所定の位置に固定されるように、結束線などで固定します。これにより、コンクリートを流し込んでも鉄筋が動かないようにします。
4. コンクリートの打設
コンクリートの準備: 設計に基づき、適切な強度のコンクリートを準備します。コンクリートミキサーで混ぜることが一般的です。
コンクリートの打設: コンクリートをデッキプレートの上に均等に流し込みます。デッキプレートの上でコンクリートを広げ、全体に行き渡らせます。
コンクリートの振動: コンクリートが型枠内で均一に分布し、気泡が抜けるように振動機を使って振動を与えます。
5. 仕上げと養生
表面の仕上げ: コンクリートがまだ湿っている間に、表面を平滑にするためにスクレーパーやトンボなどで仕上げ作業を行います。
養生: コンクリートが十分に硬化するまで適切に養生します。乾燥を防ぐために、水をかけたり、湿った布で覆ったりします。
6. デッキプレートの確認と型枠の撤去
デッキプレートの確認: コンクリートが固まった後、デッキプレートの状態を確認します。デッキプレートが正しく固定されているかをチェックします。
型枠の撤去: 型枠が使用されている場合、コンクリートが完全に硬化した後に型枠を取り外します。型枠が撤去された後に最終的な検査を行います。
デッキスラブは、スラブの厚さを減らしつつも高い強度を提供するため、建物の構造に適した選択肢です。この方法で作成されたスラブは、商業ビルや住宅などさまざまな建物に利用されます。
鉄骨の錆止め塗装
鉄骨が赤く塗られているのは、錆止め塗装だからです。鉄骨の錆止め塗装は、鉄骨構造物(例えば、ビルの骨組みや橋梁など)の耐久性を保つために施される塗装の一種です。この塗装は鉄骨が錆びるのを防ぐために重要な役割を果たします。
錆止め塗装の目的
腐食防止: 鉄は水分や酸素と反応して錆びやすいため、塗装によって鉄骨の表面を保護し、腐食を防ぎます。
耐久性の向上: 錆止め塗装により、鉄骨の寿命が延び、構造物の耐久性が向上します。
メンテナンスコストの削減: 錆を防ぐことで、長期的に見てメンテナンスや修理のコストを削減できます。
錆止め塗装の主な工程
下地処理: 鉄骨の表面を清掃し、錆や油分を取り除きます。必要に応じてサンドブラストや化学洗浄を行います。
下塗り: 鉄骨の表面に密着性の高い錆止め塗料(通常はエポキシ系や亜鉛系)を塗布します。これにより、鉄骨と次に塗る塗料の密着性が向上し、腐食から保護します。
中塗り: 必要に応じて、さらに中塗りを施すことがあります。中塗りは、下塗りと上塗りの間に追加の保護層を提供します。
上塗り: 最終的に、耐候性や耐摩耗性に優れた上塗り塗料を塗布します。これにより、外部環境からの保護層が完成します。
塗料の種類
エポキシ系塗料: 高い密着性と防錆性能を持ち、下塗りや中塗りに使用されます。
亜鉛系塗料: 鉄骨に亜鉛を含む塗料で、優れた防錆性能を持ち、主に下塗りに使われます。
ポリウレタン系塗料: 上塗りに使用されることが多く、耐候性や耐摩耗性に優れています。
アクリル系塗料: 紫外線に強く、耐候性が高いため、上塗りとして使用されることがあります。
鉄骨の錆止め塗装は、構造物の安全性と長寿命を確保するために欠かせない作業です。
鉄骨の錆止め塗装の方法
鉄骨の錆止め塗装は、鉄骨構造物の耐久性を確保するために非常に重要なプロセスです。以下に、錆止め塗装の詳細な手順を説明します。
1. 準備
検査と清掃: 鉄骨の表面に付着している汚れ、油分、さびなどを取り除きます。これには、ブラシ、サンドブラスト、化学洗浄剤などが使用されます。
サンドブラスト: 鉄骨の表面を粗くするために、サンドブラストを用いて錆や古い塗装を取り除きます。これにより新しい塗料がしっかりと付着します。
化学洗浄剤: 油分やグリースを取り除くために、適切な化学洗浄剤を使用します。
表面のチェック: 表面に傷や凹凸がないかを確認します。必要に応じて、修理や補修を行います。
2. 下塗り
下塗り塗料の選定: 下塗りには、通常エポキシ系や亜鉛系の塗料が使用されます。これらの塗料は、鉄骨の表面に対する密着性を高め、腐食防止の効果があります。
下塗りの塗布: 下塗り塗料を均等に塗布します。塗布には刷毛、ローラー、スプレーガンなどが使用されます。塗布後、塗料が完全に乾燥するまで待ちます(乾燥時間は塗料の種類によって異なります)。
3. 中塗り(必要に応じて)
中塗りの塗料: 錆止め効果を高めるために、中塗りとして追加の塗料を塗布する場合があります。中塗りには、エポキシ系やポリウレタン系の塗料が使用されることが一般的です。
塗布方法: 中塗り塗料も均等に塗布し、乾燥させます。乾燥時間は、塗料の種類により異なるため、メーカーの指示に従います。
4. 上塗り
上塗り塗料の選定: 上塗りには、耐候性や耐摩耗性に優れた塗料が使用されます。一般的に、ポリウレタン系やアクリル系の塗料が選ばれます。
塗布方法: 上塗り塗料を均等に塗布します。塗布後、塗料が完全に乾燥するまで待ちます。
5. 乾燥と硬化
乾燥時間: 塗料が完全に乾燥し、硬化するまで待ちます。乾燥時間は塗料の種類や環境条件(温度、湿度など)によって異なります。
乾燥条件: 適切な乾燥条件を保つことで、塗膜の品質が向上します。過度な湿気や極端な温度変化は避けるようにします。
6. 最終チェック
塗膜の確認: 塗装が均等に施されているか、剥がれや気泡がないかを確認します。
必要な修正: もし問題がある場合は、適切な補修作業を行います。
注意点
安全対策: 塗装作業を行う際は、適切な安全対策を講じます。換気を十分に行い、塗料の成分に対する保護具(マスク、手袋など)を着用します。
環境への配慮: 塗料の使用や廃棄には、環境への配慮が必要です。塗料の種類や使用方法によっては、規制がある場合があります。
これで鉄骨の錆止め塗装が完了します。適切に塗装することで、鉄骨構造物の耐久性を大幅に向上させることができます。
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