玄関やそのそばに欲しい収納は、下足入れだけでは不足してしまいます。
玄関近くに置くのは、靴だけでは無いからです。
コートなどのアウターや、外で使う道具、ゴルフバックやサッカーボールなど、大人と子供の屋外の趣味のモノ、毎日登校時に持ち歩く学校用具など、靴以外にも置いておきたいモノが色々あります。
シューズインクローゼットがあれば良いですが、より使いやすい間取りとして、ウォークスルー出来る、シューズインクローゼットという考え方があります。
また、他にも、大きな土間空間をつくることで、玄関かつ見せる収納空間として機能する方法もあります。
具体的で使いやすい玄関収納のあり方・使い方を考えていきます。
シューズインクローゼットには、何を入れる?
さて、シューズインクローゼットあると便利だよね?と良く言われます。
実際何を入れるのでしょう?
靴にブーツ、傘。。。。。だけであれば普通の下足入れで充分です。
その他に、靴の手入れグッズ(靴墨やブラシ)、玄関の掃除使う、ほうきやちりとりも置いておけると便利です。
もっと大きな、ゴルフバックやキャンプ道具・ボールやバットなどの子供のスポーツ用品も置いておきたい。
1Fリビングであれば、パントリーを兼ねて、水を置いたり・お米を置いたりする家庭もあります。
冬はコートなどのアウターをかけるクローゼットが玄関廻りにあると便利ですし、極たまにしか使わないカッパなどの雨具も、置いておけると便利です。
そもそも玄関は何をする処?
出る準備、帰って来てからの片付け
玄関は出入りをする、お客様を迎える場所ではありますが、実際はもっと色々の行動をしますし、工夫をすると、もっと色々な機能を持つことが出来ます。
朝出かける時の身支度の最後は玄関です。
靴を履くのは玄関ですし、大きな鏡で姿をみるのも玄関かもしれません。
コートを着、手袋をしマフラーをして、帽子をかぶる。
子供たちは幼稚園の鞄や、帽子、習い事のバックを玄関で持ちます。
そう考えると、手袋やマフラー、帽子を玄関廻りに置いておき、出かける仕上をする。
玄関で最後の身支度は、生活動線としては、利に適っています。
逆に外から帰って来たとき。
ものをその辺に転がしておいてしまい勝ちな、子供たちと旦那様・・・・・(私もですね)
玄関近くに、通勤鞄を置いておく場所があればどうでしょうか?
散らかりません、おこられません。
子供たちの学校用品なんかも同じです。
制服の帽子を掛けて置く場所があれば、帰って来たときにそのまま掛けておけば良い。
次の日の朝は、かかっている帽子をそのまま持って出かけられます。
ストックの場所としての玄関
玄関収納は、リビングや個室などの部屋の中に置いておきたく無いものをストックしておきたい。
また、外への出し入れが玄関においておくとし易いものを置く場所にもなります。
パントリー代わりに、水やお米などのストックを置いておいたり、漬けた梅干などを置いておく方もいらっしゃいます。
ボールやバットなどのスポーツ用品、キャンプなどのアウトドア用品を置く方もいます。
お子さんが小さいご家庭では、ベビーカーや三輪車も置いておきたい。空気で膨らませるプールも。
大事な自転車は、部屋の中に入れて雨風にさらさせず、防犯対策にもなります。
生活パターンを考えて工夫する
玄関収納を考えるとき、収納量の前に、どんな行動を生活の中ですると便利で快適になるかを考えたいところです。
たかが玄関ですが、よくよく考えてみると、奥が深いものです。
玄関収納に収納したいものの種類
玄関収納に収納したいものの種類には、以下のようなアイテムが考えられます:
靴: 玄関収納の主な役割は靴の収納です。靴の種類によって収納スペースを分けると便利です(例:季節ごと、種類ごと)。
靴箱: 靴を収納するための専用の棚やボックス。取り外し可能な棚板やスライド式の棚など、収納しやすい設計が好まれます。
傘: 雨の日用の傘や日傘を収納するための立てるタイプのラックやケース。
コートやジャケット: 外出時に使うコートやジャケットを掛けるためのフックやハンガー。
バッグ: 外出時に使うバッグやリュックサックなどを収納するスペース。吊るすタイプや棚に置くタイプがあります。
帽子や手袋: 季節ごとに使用する帽子や手袋の収納。
鍵: 家の鍵や車の鍵などを整理するためのキーラックや小さなトレイ。
掃除道具: 玄関掃除用のモップやほうき、ちり取りなど。
郵便物や宅配便: 受け取った郵便物や宅配便の一時的な収納場所。
整理整頓グッズ: 収納を便利にするためのカゴやトレイ、仕切りなど。
スリッパ: 屋内用のスリッパやサンダルなどを収納するためのスペース。
その他: 使用頻度の低い季節用品やその他の小物など。
これらのアイテムを収納するためには、サイズやデザインを考慮して、使いやすいレイアウトを設計することが大切です。
玄関での行動
玄関で行う人の行為には、以下のようなものがあります:
靴の脱ぎ履き:
家に入るときに靴を脱いで、玄関に置く。
外出時には靴を履く。
コートやジャケットの脱ぎ着:
外出から帰ってきたときに、コートやジャケットを脱いでハンガーに掛ける。
外出時にはコートやジャケットを着る。
鍵の管理:
家の鍵や車の鍵を取り出す、または収納する。
鍵を玄関のキーホルダーやトレイに置く。
傘の扱い:
雨の日に外出する際に傘を取り出す。
帰宅後に濡れた傘を乾かすために傘立てに置く。
郵便物や宅配便の受け取り:
受け取った郵便物や宅配便を整理し、家の中に持ち込む。
受け取った品物を一時的に置くスペースが必要なこともあります。
スリッパや室内履きの使用:
屋内用のスリッパや室内履きを取り出して履く。
外出時にはスリッパや室内履きを脱いで、靴に履き替える。
掃除や整理整頓:
玄関マットや床を掃除する。
玄関に置いたアイテムを整理する。
荷物の持ち込み:
外出先から帰宅する際に持ち帰った荷物を一時的に置く。
荷物の出し入れ:
買い物袋や仕事から持ち帰ったアイテムを整理する。
インターホンやチャイムの操作:
訪問者が来たときにインターホンを操作して応対する。
ドアを開ける、または閉める際に使う。
これらの行為をスムーズに行うために、玄関のレイアウトや収納が重要です。整理整頓された玄関は、これらの行動を効率的に行う助けになります。
玄関廻りの収納にストックしておきたい物
玄関廻りの収納にストックしておきたい物品には、以下のようなアイテムが考えられます:
消耗品:
靴用ケアアイテム: 靴のクリーナー、クリーム、ブラシなど。
傘の替え: 傘が壊れたときのための替えの傘。
清掃用具:
掃除道具: 玄関用のほうきやモップ、ちり取り。
玄関マット: 予備の玄関マット。
季節用品:
季節ごとのアクセサリー: 例えば冬のコート用の手袋や帽子、夏の帽子など。
防寒対策アイテム: 冬場の玄関で使うアイテム(例:防寒ブーツ)。
非常用アイテム:
非常用ライト: 停電時に備えて。
非常用バッテリー: スマートフォンや他の電子機器用の予備バッテリー。
衛生用品:
消毒用アルコール: 手や物の消毒用。
ティッシュやウェットティッシュ: 手を拭くためや掃除に使う。
日常使いのアイテム:
郵便物の整理用品: 郵便物を一時的に収納するためのトレイやボックス。
バッグやカバンのストック: 予備のバッグやエコバッグ。
鍵や貴重品:
鍵のストック: 予備の家の鍵や車の鍵。
貴重品の収納: 小さな金庫やトレイに収納する。
外出用のアイテム:
外出用マスク: 予備のマスク。
小さな傘: ちょっとした雨に備えて持ち歩く小さな折りたたみ傘。
これらのアイテムを整理しやすいように収納することで、玄関をスッキリ保ち、必要な物がすぐに取り出せるようになります。収納スペースのデザインを工夫して、アクセスしやすく、かつ見た目もすっきりとした状態を保つことが大切です。
ライフスタイルによって変わる玄関の設計
ライフスタイルによって玄関の設計内容は大きく変わります。以下に、ライフスタイル別の玄関設計のポイントを詳しく説明します。
1. ファミリーライフスタイル
広めのスペース: 子供や家族全員が出入りしやすいように広めの玄関が望ましい。
靴の収納: 大人数の家族の場合、靴の収納スペースは十分に確保し、各自の靴を整理できるようにする。
コートやジャケットの掛け場: 家族全員のコートやジャケットを掛けられる場所を設ける。
カバンやリュックの収納: 子供の学校バッグや外出用のカバンを整理するスペース。
安全対策: 階段や出入り口の安全対策をしっかり行う。
2. 単身者のライフスタイル
コンパクトで機能的: 限られたスペースを有効活用し、機能的な収納を重視。
靴収納の工夫: シューズラックや棚を使い、靴を整理しやすくする。
ミニマルなデザイン: 必要最低限のアイテムを収納するためのシンプルな設計。
多目的収納: 外出時の小物やアクセサリーの収納スペースを確保。
3. ペットと暮らすライフスタイル
ペット専用のスペース: ペットのリードやおもちゃを収納する場所を設ける。
ペット用のケアアイテム: ペット用のブラシやフード、トイレ用品を収納するスペース。
ペットの出入り: ペットが出入りしやすいようにドアの設計を工夫する。
4. アウトドアや趣味を楽しむライフスタイル
アウトドア用品の収納: 自転車やキャンプ用品などの収納スペースを確保。
多用途の収納: 例えば、釣り道具やゴルフバッグなどの趣味用品を収納できるように。
デザイン性: 趣味やアウトドアライフに合わせたデザインを考慮する。
5. 高齢者や障害者のライフスタイル
バリアフリー設計: 車椅子や歩行器を使用する場合に配慮した段差のない設計。
広めの動線: 通りやすい動線を確保し、移動しやすいスペースを確保する。
手すりの設置: 安全に出入りできるように手すりを設置。
6. 来客が多いライフスタイル
広めの玄関スペース: 来客がスムーズに出入りできる広めのスペースを確保。
コート掛けや収納: 来客のコートやバッグを収納するためのスペース。
マナーアイテム: 手指消毒用のジェルやティッシュなど、来客用の便利アイテムを用意。
7. シンプルライフ・ミニマリスト
最小限の収納: 必要最低限のアイテムだけを収納する設計。
クリーンなデザイン: シンプルでクリーンな見た目を重視し、余分な装飾を省く。
多機能収納: 少ないスペースで多機能に使える収納アイテムを選ぶ。
ライフスタイルに応じた玄関の設計は、日々の使い勝手や快適さに大きく影響します。ライフスタイルに合った設計をすることで、より便利で快適な生活が実現できます。
子育て世代の為の玄関に必要な収納
子育て世代のための玄関に必要な収納については、以下のようなアイテムや機能を考慮することが大切です:
1. 靴収納
靴棚: 子供用の靴も大人用もすぐに取り出せるように、複数段の靴棚を設ける。
可動棚: 成長に合わせて靴のサイズや種類に合わせて調整できる可動棚が便利。
シューズラック: 各自の靴を整理するためのラックやボックスを用意。
2. コートやジャケットの収納
ハンガーラック: 子供と大人のコートやジャケットを掛けるためのラックやフックを設置。
収納ボックス: 季節ごとに使うコートなどを収納するためのボックスやカゴ。
3. バッグとリュックの収納
フックやラック: 学校のバッグや外出用のカバンを掛けるためのフックやラック。
トレイや棚: バッグを整理するためのトレイや棚を用意。
4. 鍵の収納
キーラック: 家や車の鍵を整理するためのキーラックやボックス。
トレイ: 小物や予備の鍵を置くためのトレイやボックス。
5. ペット用品の収納(ペットがいる場合)
リードやおもちゃの収納: ペットのリードやおもちゃを整理するためのスペース。
ケア用品の収納: ペット用のブラシやフード、トイレ用品を収納する場所。
6. 清掃用具の収納
掃除用具: 玄関用のほうきやモップ、ちり取りを収納するためのスペース。
掃除機の収納: コンパクトな掃除機を収納するための場所。
7. 季節用品の収納
雨具収納: 雨の日用の傘やレインコートを収納するためのスペース。
防寒用品: 冬場の手袋や帽子などの防寒アイテムを収納する場所。
8. 小物の収納
ティッシュや消毒用品: 手を拭くためのティッシュや消毒用アルコールを置くためのスペース。
郵便物の一時保管: 受け取った郵便物や宅配便を一時的に置くためのトレイやボックス。
9. 多機能収納
収納ベンチ: 玄関のベンチを収納機能付きにすることで、靴やバッグを収納しながら座ることができる。
収納付きミラー: 壁に取り付ける収納付きのミラーで、身支度しながら小物を収納できる。
10. 安全対策
角や段差の保護: 玄関の角や段差に保護材を取り付けて、子供が怪我しないようにする。
手すりの設置: 階段や玄関の出入り口に手すりを設置して、安心して移動できるようにする。
11. 収納の整理整頓
ラベル付け: 各収納スペースにラベルを付けて、物の管理をしやすくする。
整理ボックス: 小さなアイテムやアクセサリーを整理するためのボックスやカゴ。
これらの収納アイテムや機能を取り入れることで、子育て世代の家族が使いやすく、安全で整理整頓された玄関を作ることができます。
賃貸集合住宅(マンション・アパート)設計プロジェクトの解説