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執筆者の写真t-ogino

光と風をとりこみ、家の潤いを引き出す方法

更新日:8月25日


抜け感のあるリビングと階段

光と風をとりこみ、場所の魅力を引き出すことで、いい家になりますよ!

というコトをプライベートでも、設計の打合せでも、Blogでも、SNSでも、話して来ました。

光と風をとりこむことが、素敵な家につながるという前提で、取り入れ方の工夫・方法を紹介してきましたが、そもそも光と風をとりこむことが、何故、心地よい住まいになるのか?

そもそもを、考えてみます。

普段の生活とは?仕事場での環境は選べない

仕事をしている私たちの生活は、普段、仕事場で過す時間が非常に多いです。

定時でも8時間の労働時間、残業や通勤時間も合わせれば、日常の半分以上は仕事に関する場所で過していることになります。

通勤の満員電車や、車通勤の渋滞など、どうしても不快になってしまう時間も社会生活をしている以上存在します。

※ご自宅で過す時間の長い方の話は、また後日、記します。

仕事場の環境は、なかなか選べません。

オフィスワーカーの方は、決められた空調・決められた椅子・机・決められた配置の場所、あてがわれたスペースで多くの時間を過ごすしかありません。

オフィスを借りる時に選定に関われる方や、席の配置、オフィス環境の改善に携われる方は別ですが、ほとんどのビジネスパーソンは、指定された空間で一日の多くの時間を過します。

オフィスは機械空調で気温の管理をするところが多く、夏なのに寒い!と感じる方の方が多くなっています。

クールビズが推奨されていますが、暑さ寒さを感じる個人差を、気温で管理しようとすると、どうしても冷房・暖房を効かせる方向に行き勝ちです。

更に、機械の空調でも、部屋全体を均質に気温を管理することが中々難しく、窓際は暑いけけれど、廊下側は寒いなどという事態もおきてきます。

窓もあけません。

オフィスは日当りを重視はしない為、日の光で部屋を明るくするのでは無く、照明の照度で明るさを確保します。

このように、光と風・オフィス環境というのは、隔離された人工の環境の中で業務に集中するという環境づくりがされています。

同様に、ものづくりの現場も快適な環境を自ら選べるものでは無く、建築設計を行っている身としては、夏場、工事現場に行き、余りの暑さに、大工さん足を踏む外して怪我をしないでねと、いつも話しています。

昔の農家では、お味噌汁が濃く塩分過多だと言われていましたが、あれは夏炎天下での作業で、塩分が少なくなりそれを欲する為です。

マラソンの市民ランナーで、夏のランニングで大汗をかく私も良くわかります。

夏と冬で、お味噌汁の濃さや食卓に乗る回数を変えていますから。

話しがそれちゃいました。。。。

ハイサイドライトのあるリビング

仕事には無い潤いが、家には欲しい

隔離された人工的な環境だったり、屋外の現場だったり、仕事の場面では、作業性や効率、良い仕事をするその為だけに特化した環境づくりになっています。

仕事場にバーがあったり、筋トレマシーンがあったりという環境を整備している企業はまだ、極少数です。

仕事の生産性をあげるのが目的の、仕事環境ですから、潤いにかけます。

オフィスでは日の光を感じることも、空調を通さない生の空気に触れることもありません。

自然に触れることで体で感じる、潤いに欠けてしまいます。

仕事場で潤いを感じづらい以上、より潤いを他の場所で欲することになります。

住まいに必要なものの1つが、潤いだということが解ってきます。

中庭から光が入る家

潤いを感じる為の、光と風

光と風を上手に取り入れると、暖房冷房に頼る期間が少なくてすみます。

機械空調を否定するものでは無く、私も床暖房の恩恵に預かっているものですが、家を締め切るとどうしても空気がよどみます。

よどんだ空気を入れ替えるのには窓を開けることです。

夏涼しく、冬暖かい家をつくれば窓を開けておける季節が長くなります。

窓やひさし、部屋の配置の工夫などで、光の入り方、風の抜け方を調整すると、エアコン無しでも、涼しさと暖かさを味わいことが可能になります。

皮膚の感覚で感じる、自然環境

人の感覚には、皮膚で感じる触感があります。

緩やかな風は、体の熱をゆるやかにとってくれ涼しさを感じます。

日差しの熱射は、明るさだけでなく、皮膚で暖かさも感じます。

(夏の日差しをさけ、冬の日差しを入れると、感じられますね)

単純に風が気持ち良いね!

と、思った経験はだれしもあります。

オフィス環境では味わえない、風の気持ちよさや日差しの心地よさ・自然光明るい環境は是非、住まいで感じたいものです。

オフィスでは感じられないですから。

部屋数が生活の要望にあっているだけではなく、より潤いの環境を手にする為にも、光と風による心地よい住まいづくりの工夫が、効果的な理由がそこにはあります。



潤いのある家の設計方法


潤いのある家の設計には、快適さと健康を重視した設計が求められます。以下のポイントに注意すると良いでしょう。


  1. 自然光の取り入れ: 大きな窓や天窓を設けることで、自然光をたっぷり取り入れることができます。これにより、室内が明るく、心地よい空間が生まれます。


  2. 通風: 良い換気システムや風通しの良い間取りを取り入れることで、空気の循環がスムーズになります。窓の配置や通風口の位置にも工夫が必要です。


  3. 湿度管理: 適切な湿度を保つために、湿気取り機能のある設備や素材を選ぶことが重要です。例えば、調湿機能のある建材や湿気を吸収しやすい素材を使うと良いでしょう。


  4. 緑の取り入れ: 室内に植物を置いたり、屋外に庭やバルコニーを設けることで、自然とのつながりを感じることができます。植物は空気を清浄し、リラックス効果もあります。


  5. 温度調節: 快適な温度を保つために、断熱材や高性能な窓を使用して、外部の温度変化から内部を守ることが大切です。また、冷暖房システムも効率的に設置しましょう。


  6. 素材選び: 自然素材やリサイクル素材を使用することで、健康的でエコフレンドリーな住空間を実現できます。木材や竹などの自然素材は、温かみのある空間を作ります。


  7. 音の配慮: 防音対策や音響設計を行い、静かな環境を整えることも大切です。特にリビングや寝室など、リラックスするための空間には配慮が必要です。


これらの要素を考慮しながら、居住空間を設計することで、潤いのある快適な家を実現できます。


光と風をとり込む設計方法


光と風を取り込む設計は、快適な住空間を作るために非常に重要です。以下の方法で、自然の光と風を効果的に取り入れることができます。


光を取り込む設計方法

  1. 大きな窓の設置: 南向きの窓を大きく設けることで、日光を最大限に取り入れます。窓のサイズや位置は、建物の方位や周囲の環境に応じて最適化することが重要です。

  2. 天窓や光天井: 天窓(スカイライト)や光天井を取り入れることで、屋根や天井から自然光を取り入れます。特に北側の部屋や狭いスペースで効果的です。

  3. 光の反射: 壁や天井の色を明るくし、光を反射させることで、室内がより明るく感じられます。鏡やガラスなどの反射素材も効果的です。

  4. オープンフロアプラン: 部屋と部屋の間に障害物を少なくすることで、光が家全体に行き渡りやすくなります。

  5. 窓の配置とサイズ: 窓を対角線上に配置することで、部屋の隅々まで光を取り入れることができます。窓のサイズや形も考慮し、光を最大限に活用します。


風を取り込む設計方法

  1. 通風口の設置: 建物内に適切な位置に通風口を設けることで、風の流れをスムーズにします。特に窓の向きや位置を工夫し、風の通り道を作ることが大切です。

  2. クロスベンチレーション: 窓や開口部を対角線上に配置することで、部屋全体を風が通過しやすくなります。これにより、自然の風が効率的に取り入れられます。

  3. 風の流れを考慮した設計: 風の流れを考慮して、建物の形状や配置を工夫します。例えば、風の強い方向に窓を設け、風が建物内を通過しやすくします。

  4. 外部シェードやパーゴラ: 日差しを遮るためのシェードやパーゴラを設置することで、直射日光を防ぎながら風を通しやすくします。これにより、過剰な熱が室内に入るのを防ぎます。

  5. 風の通り道を作る: 大きな開口部や通風用のデザイン要素を取り入れることで、風が建物内を自然に流れるようにします。例えば、通気口やフィックスウィンドウなどを活用します。


これらの設計方法を組み合わせることで、光と風を効果的に取り入れた快適な住空間を作ることができます。


触感で感じる自然環境


触感で自然環境を感じるためには、物理的な感覚を通じて自然とのつながりを深める設計が重要です。以下の方法で、家の中でも自然の触感を感じることができます。


1. 自然素材の使用

  • 木材: 木の質感や温かみは、触覚的にリラックスできる要素です。フローリングや壁材、家具に木材を使用することで、自然な感触を取り入れます。

  • 石材: 天然石の冷たさや質感も自然環境を感じさせます。カウンターや床に石材を使うと良いでしょう。

  • 竹やコルク: これらの素材も触感が優れており、自然とのつながりを感じやすいです。


2. テクスチャーのバリエーション

  • 異なる表面: 壁や床にさまざまなテクスチャーを取り入れることで、視覚だけでなく触覚でも自然を感じることができます。例えば、粗い仕上げや滑らかな仕上げを組み合わせると良いです。

  • パターン: 触感が豊かなパターンを取り入れたカーペットやクッションなどを使うことで、自然の要素を感じることができます。


3. 触覚を意識したディテール

  • 手触りの良い素材: ソファやクッション、ベッドリネンなどに自然素材を使用することで、快適な触感を得られます。ウールやリネン、コットンなどが適しています。

  • 室内植物: 植物の葉や土の質感を感じることで、自然とのつながりを深めることができます。手入れをすることで、触覚でも自然を感じられます。


4. 自然を模したデザイン

  • 水の要素: 小さな噴水や水槽などを設けることで、水の流れる感触を楽しむことができます。これにより、視覚と触覚の両方で自然を感じることができます。

  • 風の要素: 窓を開けて風を感じるだけでなく、風鈴や風を利用したインテリア要素を取り入れることで、触覚で風の存在を感じることができます。


5. 室内と屋外の融合

  • テラスやバルコニー: 屋外スペースに天然素材を使用し、触覚でも自然を感じられるようにします。木製のデッキや石のパティオなどが考えられます。

  • 大きな窓: 屋外の自然環境が目に入る大きな窓を設けることで、視覚的な快適さとともに触覚的な自然の感触も感じられます。


これらのアプローチを組み合わせることで、触覚を通じて自然環境を感じる空間を作ることができます。

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