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執筆者の写真t-ogino

北欧、住まいの特徴とは?(1)北欧住宅の工夫を日本の住まいに、活用するには

更新日:8月25日


北欧の住まいのリビング

|北欧の住まい・リビング|

シンプルさとやさしさと、装飾的な部分と、いっけん相反する感覚がなぜか同時に存在している、北欧デザインの不思議な魅力です。

北欧と言っても、デンマーク・スウェーデン・フィンランドで、デザインの特徴も実は少し変わってきます。

スウェーデンは装飾性が強く、ビビットで伝統的な部分を上手く取り込んでいます。

対して、フィンランドは軽快感と優しさ、爽快なデザインが多い。

建築の設計においても、同様の傾向が見られますが、住まいには北欧独特の間取りや配置の仕方があります。

自然環境・気候風土・自然と人との関り方に、北欧の人独特の考え方や哲学があるからです。

四季を愛で・光や風を楽しむ、私たちとも共通する哲学です。

北欧の住まいのリビング

|北欧の住まい|

ソファの向きは窓を背に?窓際に座る

元来私たち日本人は、眺めを非常に重視する習慣があります。

あけっぴろげで楽天的な眺めを。

大きな、床まで続く掃き出しの窓から外の景色を楽しみます。

借景という言葉もあるように、他人の庭すらも自身の家の景色に取り込んでしまう、貪欲さがあります。

北欧の住まいも、同様に眺めを楽しむ、非常に重要視した住まいですが、少し違いがあります。

ソファの向きが必ずしも、庭に向きません。

窓を背に、ソファや作り付けのベンチをつけています。

あけっぴろげで、自分の体の真正面に庭や外の景色を持ってくる分けでは無く、自然の景色が目の端に感じる配置が多く見られる。

窓を背にソファを置かない場合も、ソファや椅子の横方向に窓がある配置をしています。


北欧の住まい

|北欧の住まい|

自然のそばに寄り添いたい

窓を背に、ソファやベンチがあると、人の居場所が外部に近くなります。

植物や光・外の空気を近くで感じていたい表れ。

ダイニングテーブルに花を飾ったり、観葉植物の鉢をリビングにおいたりするのは、自然を身近で感じたいが為です。

窓のそばに座ることは、同様に、自然を身近に感じられる行為です。

北欧の住まい

|北欧の住まい|

北欧の光の特徴を上手く使う

白夜に代表されるよう、緯度の高い北欧では太陽の高さは高くありません。

光が、低い位置から入ってきますから、窓の正面に相対していると、目に直射日光が直接はいってきて、明るさよりも眩しさを感じます。

西日は一日中入ってくるようなもの。

その為、窓を背にソファを置いたり、正面では無く、椅子の横に窓をつける配置にしています。

リノベーション狭小住宅

|リノベーション狭小住宅 design by 株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所|

プライバシーを大事にし始めた日本の住まいは

大きな窓のあけっぴろげな眺めを、私たち好むと言いましたが、現在では、プライバシーを重視する傾向が大きくなりました。

完全に家の中が覗かれなければ良い。

完全に家が覗かれないつくりで無くとも、真正面から自分をみられたくないという方が多くなりました。

実際、我が家でも、ソファの位置をあれこれ試行錯誤したあげく、今では、掃き出しの窓に背を向けて配置しています。

腰の高さまで壁がある窓だったら、ちょうど良かったのですが。。。。。

窓のすぐ外が、道路という住まいも少なくありません。

写真の住まいは、リノベーション設計をさせて貰ったお宅です。

窓の外すぐが、道路だったので、窓を背に作りつけのソファをつくる事で、プライバシーの確保と、居心地、光を取り入れ、時々の眺めを楽しむつくりになっています。

狭小住宅ゆえに、ソファを作りつけることで、より上手に空間が使えていますが、これは又別の話し。


北欧デザインの特徴


北欧デザインの特徴には以下のようなものがあります:


  1. シンプルさと機能性: 北欧デザインはシンプルでクリーンなラインが特徴です。装飾を最小限に抑え、機能性を重視したデザインが好まれます。


  2. 自然素材の使用: 木材やリネン、ウールなどの自然素材がよく使われます。特に、軽やかで暖かみのある木材が多く取り入れられ、室内に温かみと落ち着きを与えます。


  3. 明るい色合い: 明るい色調の中でも、白やグレー、ベージュが多く使用されます。これにより、空間が広く感じられると同時に、自然光を最大限に活かすことができます。


  4. 機能的な家具: 北欧デザインの家具は、使いやすさと収納力を兼ね備えていることが多いです。デザインと実用性の両方を重視した製品が多いです。


  5. 大きな窓と自然光の活用: 北欧の冬の長い暗い時期に対応するため、自然光を取り入れる大きな窓が設けられることが多いです。これにより、明るく開放的な空間が生まれます。


  6. ミニマリズムと清潔感: 余計なものを排除し、クリーンで整った空間を作ることが重視されます。これにより、心地よい居住空間が実現します。


  7. 自然との調和: 自然環境との調和を大切にし、室内に植物を取り入れることがよくあります。屋外と室内の境界をなくし、自然の一部としての生活を目指します。


これらの特徴が組み合わさることで、北欧デザインは暖かで居心地の良い、シンプルで洗練された空間を作り出しています。


ソファの向きを窓の背にし、窓際に座る、北欧デザインの特徴


ソファの向きを窓の背にし、窓際に座るスタイルは、北欧デザインの特徴を強調する方法の一つです。このスタイルの具体的な特徴を以下に挙げます:


  1. 自然光の最大化: 窓際に座ることで、自然光を最大限に取り入れることができます。北欧デザインでは、明るい自然光が空間の中心となり、居心地の良い環境を作り出します。


  2. 開放感のあるレイアウト: ソファが窓の背に配置されることで、視覚的に空間が広がり、開放感が生まれます。窓際に座ることで、外の景色を楽しむことができ、室内と外部のつながりを強調できます。


  3. シンプルでクリーンなデザイン: ソファのデザインはシンプルでクリーンなラインが特徴で、過剰な装飾を避けます。これにより、空間がすっきりと見え、北欧デザインの基本理念が反映されます。


  4. 快適な座席配置: 窓際に座ることで、リラックスしながら外の景色を楽しむことができます。北欧デザインでは、居住空間の快適さが重要視されるため、このような配置が好まれます。


  5. 自然との一体感: 窓からの自然光や外の景色と調和することで、自然とのつながりを感じることができます。北欧デザインは自然との調和を大切にしているため、このような配置がよく見られます。


  6. 機能的なレイアウト: ソファが窓の背に配置されることで、部屋の中心に空間ができ、他の家具や装飾品の配置が自由になります。これにより、機能的かつ美しい空間を作り出すことができます。


このスタイルは北欧デザインのシンプルで機能的な美学を反映しており、自然光を取り入れた快適な居住空間を実現するための一つの方法です。


自然に寄り添う、北欧デザイン住宅の特徴


自然の近くにある北欧デザイン住宅の特徴には以下のような要素があります:


  1. 大きな窓と自然光の取り入れ: 北欧デザインでは、大きな窓が多く設けられ、自然光を最大限に取り入れることが重視されます。これにより、外の自然環境を室内に取り込み、明るく開放的な空間が生まれます。


  2. 自然素材の使用: 木材や石材、リネン、ウールなど、自然素材が多く使用されます。これにより、室内が自然と調和し、温かみのある落ち着いた雰囲気を作り出します。


  3. 景観との調和: 建物のデザインは、周囲の自然環境と調和するように配慮されます。たとえば、建物の色や素材が周囲の風景に溶け込むように選ばれたり、外観が自然の地形や植物と調和するように設計されます。


  4. アウトドアスペースの活用: 北欧デザインの住宅では、テラスやバルコニー、庭などのアウトドアスペースが積極的に取り入れられます。これにより、外の自然環境を楽しむことができ、室内と外部の境界が曖昧になります。


  5. ミニマリズム: シンプルでクリーンなデザインが特徴で、装飾を最小限に抑えた空間が多いです。これにより、自然の美しさが引き立ち、室内に落ち着いた雰囲気が生まれます。


  6. 機能的なレイアウト: 空間は機能的に配置され、住みやすさが考慮されています。収納や家具の配置など、使いやすさが重視されますが、無駄を省いたデザインが自然との調和を促進します。


  7. エコロジカルな配慮: 環境への配慮も重要視され、エネルギー効率の高い建材や技術が使用されることが多いです。たとえば、断熱性能の高い窓や、再生可能エネルギーの利用などが挙げられます。


  8. 自然の視覚的な取り入れ: 屋内に自然の要素を取り入れることで、自然とのつながりを強調します。たとえば、室内に植物を置いたり、自然の景色を模したアートや装飾が使われることがあります。


これらの要素が組み合わさることで、北欧デザインの住宅は自然と調和し、心地よい居住空間を提供します。


光を上手く取り入れる北欧住宅デザインの特徴


光を上手く取り入れる北欧住宅デザインの特徴には以下のような要素があります:


  1. 大きな窓とガラスの使用: 北欧デザインでは、大きな窓やガラスの壁が多く採用されます。これにより、外の自然光を室内にたっぷりと取り入れることができ、日中の光を最大限に活用できます。


  2. 透過性の高い素材: 窓やガラスだけでなく、透過性の高い素材が使用されることもあります。例えば、ガラスの手すりやパーティションなどが、光を通しながらも空間を区切ります。


  3. 光を反射する色と素材: 室内の壁や天井は、光を反射しやすい明るい色(白や淡いグレー)で塗装されることが多いです。また、光沢のある素材や鏡なども、光を効果的に反射させるために使われます。


  4. 自然光を意識したレイアウト: 家の配置や家具の配置は、自然光の入り方を考慮して行われます。たとえば、リビングやダイニングは南向きの窓の近くに配置し、昼間は自然光で明るい空間を作り出します。


  5. 天窓や屋根窓: 天窓や屋根窓もよく使われます。これにより、屋根や上部から自然光を取り入れることができ、特に内部の暗い部屋や階段室に光を届けることができます。


  6. 調光機能の照明: 照明は調光機能が備わっていることが多いです。これにより、昼間の自然光と夜間の人工光のバランスを取ることができ、時間帯や気分に応じた最適な明るさを提供します。


  7. 光のパターンを活かす: 窓から入る光が作り出す影や光のパターンを活かすようにデザインされることもあります。これにより、空間に動きや美しいディテールを加えることができます。


  8. シンプルなデザイン: 照明器具自体もシンプルで洗練されたデザインが好まれます。過剰な装飾を避け、光が効果的に広がるように設計されています。


  9. 自然とのつながり: 外の景色や自然光とつながるように設計されており、室内から外の自然を楽しむことができます。これにより、より開放感のある空間が生まれます。


これらの特徴が組み合わさることで、北欧デザインの住宅は自然光を最大限に活用し、明るく、開放的で快適な空間を提供しています。


プライバシーを大事にする日本の住宅設計の特徴


プライバシーを大事にする日本の住宅設計の特徴には以下のような要素があります:


  1. 高い塀やフェンス: 周囲からの視線を遮るために、高い塀やフェンスが設置されることが多いです。これにより、外部の目線を防ぎ、安心して生活できる空間を作り出します。


  2. 内部の視線対策: 窓やドアの位置が工夫され、外からの視線を防ぐための配置がされています。例えば、窓の高さやサイズを調整して外部から見えにくくすることがあります。


  3. プライベート庭や中庭: 住宅の内部にプライベートな庭や中庭を設けることで、外部の視線から保護された外部空間を提供します。これにより、リラックスできる空間が確保されます。


  4. 部屋の配置とレイアウト: プライバシーを保つために、リビングやダイニング、寝室などの部屋の配置が工夫されます。例えば、寝室やバスルームを家の奥に配置し、共用スペースとは別のゾーンにすることでプライバシーを確保します。


  5. 目隠しやスクリーン: 窓やバルコニーに目隠しやスクリーンを取り付けることで、外からの視線を防ぎます。また、窓に曇りガラスやブラインドを使用することもあります。


  6. 風呂場やトイレの独立: 風呂場やトイレは、家庭内の他の部屋から独立して配置されることが一般的です。これにより、家族のプライバシーが守られ、清潔感が保たれます。


  7. 防音対策: プライバシーの保護だけでなく、防音対策も重要です。厚みのある壁や防音材を使用して、外部の音や他の部屋の音が漏れないように設計されることがあります。


  8. アプローチの工夫: 玄関へのアプローチが直線的ではなく、曲がりくねったり、アプローチに工夫を凝らすことで、外部から家の内部が見えにくくなるように設計されます。


  9. 景観との調和: 景観を保ちながらプライバシーを確保するため、庭や外部空間に工夫が施されます。植栽や自然の景観を利用して、視線を遮ることがよくあります。


  10. 共用スペースとプライベートスペースの分離: 共用スペース(リビング、ダイニング)とプライベートスペース(寝室、書斎など)を明確に分けることで、それぞれの空間でのプライバシーを保ちます。


これらの設計要素が組み合わさることで、日本の住宅はプライバシーを重視し、住人が安心して暮らせる環境を提供しています。

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