秋になり、日が短くなって来ましたね。
夏ほどでは無いですが、まだこの季節でも夕方の西日は、中々強烈です。
私の仕事場も午後の日が入る、アトリエの為、西日で夕方は暑くなり、薄いカーテンを閉めています。
やっかいな西日。
でも、夕方まで家の中に光が差し込み明るいと、気持ちの良い夕刻を過せます。
強い西日を、やわらかい日差しに変えて住まいに、取り込む方法があります。
壁の反射を利用して、光を取り込む
ダイレクトに西日が、リビングに入ってくると、それは暑いです。
ぎらぎらした光は、まぶしくもあり、体に負担がかかる。
強い光に、クッションをはさむことで柔らかい優しい光に変えることができます。
図面のように、西日を一旦壁にあて、何度か反射をさせながら、部屋に光を導きます。
光は、わたしたちが思っている以上に、反射を繰り返す性質があります。
反射を繰り返すことで、暑さやまぶしさがとれ、やわらかく目に優しい、明るい光に変換される。
南からの光も実は同様で、光がつよい為、日当りは良いですが、影が出来、家の中に明るいところ暗いところのコントラストが強く生まれます。
反射して取り込んだ光は、綺麗で清浄さを持ち合わせた光になりました。
西日を取り込む、西の壁ですが、プライバシーの確保にも役にたちます。
隣のお宅や道路から、西の壁が人の視線をさえぎり、光を取り込んだ明るい中庭を、リビング・ダイニングから眺められます。
ご飯を食べている姿、リビングで家族だけのリラックスした姿をのぞかれるのは、ちょっと嫌ですよね。
人の視線をさえぎりながらも、光を明るく取り込む工夫です。
実は明るい北側のまど
以前にも北側窓から入ってくる光の美しさを、お話したことがありました。
西日をうまく取り入れる為、光の驚くほど繰り返し反射する性質を利用しましたが、北側窓の場合、そのまま、反射を繰り返した光が、家の中に入ってきます。
太陽の光は、大気圏に侵入します。
大気・空気には実は無数のチリが浮遊している。
光にとっては雲もチリの一種。
そのチリに、何度も反射を繰り返しながら、光は地上に降りてきます。
ですから、光は直射日光だけでなく、反射をして北側の窓からも入ってきます。
特に少し雲のある日は、反射の量が増えますので、北側の窓からは反射でやさしくなった多くの光が、入ってきます。
北側窓から光を効果的に取り入れる工夫が、ひとつ。
窓を高い位置につけることです。
高い位置につける窓は、ハイサイドライトと言い、高い位置から光が入りますから、部屋の奥にまで光が届く為、空から降っておりてくる北側の光には、最適な窓の位置。
逆に南側の高い位置に余りの大きな窓をつけると、光が入り過ぎて。。。温室状態になります。
窓の位置と形を変えるだけでも、快適な住まいになります。
北側の窓は何故明るいのか
北側の窓が明るい理由は、主に以下の要素によります:
拡散光: 北側から入る光は、直射日光がなく、曇りの日や雨の日でも安定して光を取り入れることができます。これは、北側の光が空全体からの拡散光であり、直接的な強い光ではないためです。
影の少なさ: 北側の窓からは直射日光がほとんど入らないため、部屋の中に影が少なく、均一な明るさが保たれます。
光の角度: 北側の光は、東側や西側の光と比べて、太陽の角度が低いため、長時間にわたって一定の明るさを保つことができます。
周囲の環境: 北側の窓が周囲の建物や樹木と適切に配置されている場合、反射光や周囲の明るさが加わって、部屋の明るさがさらに増すことがあります。
北側の窓からの光は、比較的柔らかく均一であり、直射日光による強い光が苦手な部屋や用途に適しています。
西日を暑さを和らげて取り込む方法
西日の暑さを和らげて取り込むためには、光を一旦壁に反射させる方法が有効です。以下にその方法を詳しく説明します:
1. 反射板の設置
位置: 西日が当たる壁や窓の外側に反射板を設置します。反射板は、太陽光を反射させることで、室内に入る熱量を減少させる役割を果たします。
材質: 反射板には、アルミニウムやミラーなどの高反射素材を使用します。これらの素材は太陽光を効率的に反射させ、熱の伝達を減少させます。
2. カーテンやブラインドの利用
断熱カーテン: 特に西日が強い場合は、断熱効果のあるカーテンを使用することで、熱の伝達を減少させることができます。
ブラインド: 調整可能なブラインドを使用することで、日射角度に応じて光の取り込み量を調節できます。反射性の高いブラインドを選ぶと、効果的に光を反射させることができます。
3. 遮熱フィルムの貼付
遮熱フィルム: 窓に遮熱フィルムを貼ることで、熱の侵入を防ぎつつ、光をある程度取り込むことができます。フィルムの種類によっては、可視光線の透過率を調節できるものもあります。
4. 外部シェードの設置
シェード: 窓の外にシェードを取り付けることで、直接的な西日を遮りながら、反射光を室内に取り込むことができます。シェードの角度を調整することで、光の反射角度を変えられます。
5. 植栽の活用
緑のカーテン: 窓の外につる植物を育てることで、自然な遮熱効果を得ることができます。植物の葉が西日を和らげ、涼しさを提供します。
6. 壁面の色と素材の選択
反射色: 西日に面した壁を明るい色(白や淡い色)にすることで、光を反射させやすくなります。また、壁の素材としては、光を反射しやすい素材(例えば、ガラスや光沢のあるペイントなど)を使用することが有効です。
これらの方法を組み合わせることで、西日の暑さを和らげ、室内環境を快適に保つことができます。
朝日を心地よく取り入れる方法
朝日を心地よく取り入れるための方法には、いくつかのアプローチがあります。以下に詳細に説明します:
1. 窓の配置と形状
東向きの窓: 朝日を最大限に取り入れるためには、東向きの窓が理想的です。これにより、朝の太陽光を直接取り込むことができます。
大きな窓やガラスドア: できるだけ大きな窓やガラスドアを設置することで、より多くの朝日を取り入れることができます。
2. 窓の遮光とカーテンの工夫
軽やかなカーテン: 朝日の柔らかい光を心地よく取り入れるためには、軽やかで透過性のあるカーテンを使用すると良いでしょう。透け感のあるカーテンが朝日を柔らかく拡散させ、室内を穏やかに照らします。
遮光カーテンの調整: 逆に、朝早くから強い光を防ぎたい場合は、遮光カーテンを使用し、朝日の侵入を適度にコントロールします。必要に応じてカーテンの開閉を調節することで、光の取り込み量を管理できます。
3. 光を反射させる素材の利用
光沢のある壁や天井: 内装に光沢のある壁や天井を使用すると、朝日が部屋全体に広がりやすくなります。光沢のある白や淡い色のペイントを選ぶと、光を効果的に反射させることができます。
鏡の配置: 部屋の一部に鏡を配置することで、朝日を反射させ、部屋の中により多くの光を取り込むことができます。
4. 遮光シェードやブラインド
調節可能なシェード: 調節可能なシェードやブラインドを使用することで、朝日の強さを調節し、快適な光の取り込みを実現します。シェードの角度を調整することで、朝日を適切に取り入れることができます。
ルーバーの角度調整: ブラインドのルーバーの角度を調整することで、朝日を室内に柔らかく取り入れることができます。
5. 自然な景観との調和
窓辺の植栽: 窓辺に観葉植物や花を置くことで、朝日の光と自然な景観が調和し、心地よい空間を作り出します。植物の配置にも工夫を加えて、朝日の光をうまく取り込めるようにします。
6. 朝日のシミュレーション
シミュレーションライト: 朝日のような光をシミュレートする照明を使用することで、実際の朝日を取り入れられない場合でも、同様の効果を得ることができます。特に冬季など、朝日が弱い時期に有効です。
これらの方法を組み合わせることで、朝日を心地よく取り入れ、自然な光に満ちた快適な空間を作ることができます。