最初は、
「自然もたっぷり、空間もゆったり / 切妻屋根の.森の中の老人ホーム」
夕景写真を見ると、温泉宿か?と勘違いしそうな老人ホーム。
切妻屋根が幾重にも重なっている、住まいを意識した家型のデザイン。
一見、平屋に見えるけれど、一階建と二階建ての2人の棟を、大屋根で繋げている。
平面的にはシンプルだけど、立面的には、三角屋根が組み合わさった、奥行きのある構成が、どんな内部空間になっているのか、期待感を呼び込みます。
室内は暖かみの有る電球色の照明。
屋外は、植栽の緑が映える、温白色の照明。
メリハリのある、照明計画になっています。
2つ目は、
「心と介護のよりどころ、木と光・六角形の看護施設」
格子窓が和モダンな雰囲気を出している、六角形の建築。
夕景写真だと格子がはっきり写るから、その雰囲気が良く出てますね。
看護施設ですが、高齢者だけで無く、介護度の重たい方も受け入れる施設です。
その志しを支える為に、求心力のある中央から放射状にした間取りが、六角形の外観につながりました。
周辺環境と段差のある敷地が、色々な表情の建築に見える要因の一つです。
格子窓のデザインもあって、建物から漏れる灯りは行燈の様に、周囲の環境を照らしています。
3っつ目は、
「子育て上手 生活しやすい間取り / 収納と洗濯、ライフスタイル.テラスハウス」
シンメトリー(左右対象)と、
ア・シンメトリー(左右非対称)
デザインを学ぶと、極々初期に習う造形のコントロール方法。
日本のデザインは基本、ア・シンメトリーの美学なのだが、古来、渡来人や渡来物を忠実に作ったものは、シンメトリーで作られている。
その内、日本化というのか、日本的に成熟してくると、ア・シンメトリーになってくる。
風土が関係するのか、精神性が関係するのか、わからないけれど。
建築としては、平地が少なく山の多い地形の影響が強いと考えている。
坂の有る複雑な地形では、シンメトリー(左右対象)にする余裕は無いから。
ライフスタイル・テラスハウスは、シンメトリーの配置をしています。シンメトリーの配置はカチッとした造形になり、安定感が増します。揺るぎが無いというか。キチンとしていというか。
外観に強さが感じられる分、外観で周辺環境を拒絶する様な、ディフェンシブな姿にはしていません。普通に窓をつけ、一見中が見える様な設えです。
実際には、大きな窓の部分は、インナーバルコニーで、部屋と外の干渉領域になっている為、覗かれ辛くなっていて、プライバシーの保たれた住みやすい室内になっています。
温泉旅館に見える建築の外観
温泉旅館の外観デザインは、伝統的な日本建築の要素を取り入れつつ、リラックスできる雰囲気を演出することが大切です。以下は、温泉旅館に見える建築の外観デザインの主要な特徴です。
1. 自然との調和
素材: 木材や石材など、自然素材を使用することで、周囲の自然環境と調和します。
景観: 周囲の自然景観を活かし、庭や池などの景観を取り入れることが多いです。
2. 伝統的な日本建築の要素
屋根: 伝統的な瓦屋根や曲線を描いた屋根が特徴です。屋根の形状は、景観に溶け込むために重要です。
外壁: 木の板や和紙を使った外壁、または漆喰で仕上げた外壁がよく見られます。
3. 外観のシンプルさと落ち着き
色彩: 自然な色合い、例えば木の色合いや淡いベージュ、グレーなどが好まれます。
装飾: 過度な装飾を避け、シンプルで落ち着いたデザインが多いです。
4. 入り口のデザイン
門やエントランス: 伝統的な木製の門や、石のアプローチがよく使われます。訪問者を歓迎するために、自然の要素を取り入れたデザインが一般的です。
5. 和の庭園
庭園: 旅館の周りに設けられる日本庭園には、池、石、竹などが使われ、訪れる人々がリラックスできる空間が作られます。
6. 照明
間接照明: 照明は控えめで、自然な光を活かすように設計されています。夜間の照明は、落ち着いた雰囲気を作り出すために工夫されています。
これらの要素を組み合わせることで、温泉旅館特有の落ち着きと優雅さを持つ外観デザインが実現されます。
切妻屋根とは
切妻屋根(きりづまやね)とは、日本の伝統的な屋根の形状の一つで、屋根の形が切妻(きりづま)状に見えることからその名前が付いています。以下に切妻屋根の特徴と利点について詳しく説明します。
切妻屋根の特徴
形状
傾斜: 切妻屋根は二つの斜面が中央で交わる形状をしています。これにより、屋根の両側が傾斜を持ち、屋根の頂点に向かって斜めに落ちるデザインになります。
頂点: 屋根の頂点(棟)で二つの斜面が交わり、まるで切り取られたような印象を与えます。
構造
屋根材: 瓦、板、金属など様々な素材が使用されますが、日本の伝統的な切妻屋根では、特に瓦屋根が一般的です。
軒: 屋根の軒部分が前面に突出していることが多く、建物の外観に特徴を加えます。
デザイン
シンプルで対称: 切妻屋根はシンプルで対称的な形状を持ち、古くから日本の伝統的な建築に多く見られます。特に神社仏閣や伝統的な民家などに使われます。
切妻屋根の利点
雨水の排水
効果的な排水: 屋根が両側に傾斜しているため、雨水が効率よく排水されることができます。これにより、雨漏りや屋根の劣化を防ぎます。
風の影響
強風に強い: 切妻屋根は風の影響を受けにくい形状であり、強風に対しても安定しています。屋根の構造が風を分散させるため、耐風性に優れています。
施工のしやすさ
比較的簡単な施工: 切妻屋根の設計は比較的シンプルであるため、施工がしやすく、コストを抑えることができます。
デザインの美しさ
伝統的な美: 切妻屋根は日本の伝統的な建築に多く用いられ、その美しいシルエットが日本の文化や歴史を感じさせます。
切妻屋根は、そのシンプルで機能的なデザインが、日本の伝統的な建築において非常に重要な役割を果たしています。
室内は電球色。屋外は温白色にする照明計画とは
照明計画において、室内と屋外で異なる色温度の電球を使用することで、各空間に適した雰囲気を作り出すことができます。具体的には、以下のような計画が考えられます。
室内の照明計画: 暖かみのある電球色
色温度: 約2700K~3000K(ケルビン)
効果: 暖かみのある電球色は、室内空間にリラックスした雰囲気を作り出します。この色温度は、温かいオレンジ系の光を発し、居心地の良い、リラックスした空間を演出します。
使用場所: リビングルーム、ダイニングルーム、寝室など、リラックスやくつろぎを目的とした空間でよく使用されます。
屋外の照明計画: 植栽の緑が映える温白色
色温度: 約3000K~4000K(ケルビン)
効果: 温白色は、やや中立的で白に近い温かみのある光を提供します。緑の植栽と調和し、自然の美しさを引き立てるために適しています。この色温度は、色彩のコントラストを強調し、植物や庭のディテールを際立たせます。
使用場所: ガーデン、エントランス、パティオなど、屋外の景観を強調したい場所で使用されます。
照明計画のポイント
色温度の選定
室内はリラックス効果を高めるために暖かみのある電球色を使用し、屋外は植栽の色合いを美しく見せるために温白色を選ぶと良いです。
照明の配置
室内: 天井のシーリングライトやフロアランプなど、全体的に均等に暖かい光を提供する照明を配置します。
屋外: 植栽の周りに間接照明やスポットライトを配置し、緑が映えるように照明を調整します。
調光機能の活用
照明の明るさを調節できる調光機能を活用することで、時間帯や気分に応じた適切な照明を実現できます。
このように、室内と屋外で異なる色温度を使用することで、それぞれの空間に最適な雰囲気を作り出し、全体として調和の取れた照明計画を実現できます。
格子窓は和モダンの雰囲気
格子窓が和モダンの雰囲気を醸し出す理由はいくつかあります。和モダンのデザインは、伝統的な日本の要素を現代的なスタイルと融合させることが特徴です。格子窓がこのスタイルにぴったり合う理由を以下に説明します。
1. 伝統的な美しさとシンプルさ
日本の伝統: 格子窓は、日本の伝統的な建築において長い歴史を持つ要素です。特に古民家や寺院、町家などで見られるこのデザインは、日本の美意識を反映しています。
シンプルなデザイン: 格子窓のシンプルでありながら美しいデザインは、現代のミニマリズムと調和します。過剰な装飾を排除し、機能性と美しさを兼ね備えたデザインが和モダンのコンセプトにマッチします。
2. 繊細な陰影と光の演出
光と影の効果: 格子窓は、光を取り入れながらも、そのデザインによって美しい陰影を室内に作り出します。この効果は、和モダンの空間において重要な要素であり、柔らかい自然光と繊細な陰影が落ち着いた雰囲気を演出します。
3. 現代的な解釈と融合
素材の選択: 和モダンでは、伝統的な格子窓のデザインを現代的な素材や仕上げで再解釈することがあります。木材や金属、ガラスなど、さまざまな素材を使うことで、伝統的な格子窓を現代のデザインに合わせることができます。
形状とサイズの変更: 格子の間隔や形状、窓のサイズなどを現代的にアレンジすることで、和モダンな印象を強調することができます。
4. 空間の広がりと統一感
空間の統一: 格子窓は、内外の空間を視覚的に連続させる効果があります。外の景色を取り込みつつ、内部に統一感を持たせるため、和モダンなデザインによく合います。
視覚的な開放感: 格子窓は、視覚的な開放感を提供しながらもプライバシーを保つため、現代のライフスタイルにも適しています。
5. 伝統と現代のバランス
伝統の尊重: 和モダンのデザインでは、伝統的な要素を尊重しつつも、現代の生活に合ったスタイルにすることが重要です。格子窓は、このバランスをうまく取るための要素として利用されます。
これらの理由から、格子窓は和モダンの雰囲気に非常によく合います。伝統的な美しさと現代的なデザインを融合させることで、落ち着きと洗練さを兼ね備えた空間を作り出すことができます。
行燈の様に感じられる照明計画
行燈(あんどん)のような外観照明計画は、柔らかく温かみのある光を使って、建物や周囲の景観に落ち着いた雰囲気を演出するものです。行燈は、日本の伝統的な照明器具で、優しい光で空間を包み込みます。このような感覚を建築の外観に取り入れるための計画を以下に説明します。
1. 照明の選定
光源: LEDやハロゲンなど、暖かい色温度(2700K~3000K)を持つ光源を選ぶと、行燈のような柔らかい光を得ることができます。特にLEDは、調光機能が付いているものも多く、光の強さを調整することができます。
ランプシェード: 照明のシェードに和紙や布製のものを使用することで、光が拡散し柔らかくなる効果があります。これにより、行燈のような温かみのある雰囲気を再現できます。
2. 照明の配置
間接照明: 建物の壁面や植栽に対して間接照明を配置することで、柔らかい光が広がり、行燈のような落ち着いた雰囲気を作り出します。壁に埋め込む形のライトや、下から光を当てるタイプのライトが効果的です。
ライトの高さ: 照明を地面に近い位置に配置することで、上方向に光が拡散し、優しい光の効果を得ることができます。これにより、建物全体が温かく包み込まれるような印象を与えます。
3. 照明のデザイン
形状: 行燈のデザインに似た形状の照明器具を選ぶと、より伝統的な雰囲気を演出できます。円形や長方形のシェードを持つランプなどが、行燈のデザインに近いです。
素材: 木材や和紙、竹などの自然素材を使った照明器具は、伝統的な和の雰囲気を醸し出します。これらの素材は、光を温かく拡散させる効果があります。
4. 環境との調和
庭や植栽: 照明を庭や植栽に合わせて配置することで、夜間でも自然の美しさを引き立てることができます。植栽に対するスポットライトや埋め込みライトを使うと、幻想的な雰囲気を作り出せます。
建物の外壁: 建物の外壁に沿って照明を配置することで、建物全体に温かみのある光を広げ、行燈のような優しい雰囲気を演出します。
5. 照明の色
光の色: 行燈のような柔らかい光を再現するためには、暖かい色合いの光を選びます。これにより、リラックスできる落ち着いた空間が作られます。
このように、行燈のような外観照明計画は、柔らかく包み込むような光を使い、伝統的な和の雰囲気を現代の建築に取り入れる方法です。適切な光源の選定や照明の配置、デザインに工夫を凝らすことで、優しく温かい空間を演出することができます。
シンメトリーとは
シンメトリー(対称性)とは、物体やデザインが対称的な構造を持ち、ある軸や中心を基準にして左右や上下が一致している状態を指します。シンメトリーは、自然界から建築、アート、デザインまで広く見られる概念で、視覚的なバランスや調和を生み出します。
シンメトリーの種類
鏡像対称(ミラーシンメトリー)
定義: ある軸を基準にして、対象物の一方がもう一方の鏡像のように見える対称性です。
例: 人間の顔、蝶の羽、建物の正面など。
回転対称(ローテーショナルシンメトリー)
定義: ある中心点を基準にして、一定の角度で回転させたときに同じ形状が現れる対称性です。
例: 花の模様、ホイールのデザインなど。
平行移動対称(トランスレーショナルシンメトリー)
定義: 物体を一定距離だけ平行に移動させたときに同じパターンが繰り返される対称性です。
例: タイルのパターン、壁紙の模様など。
シンメトリーの利点
視覚的なバランス
シンメトリーは、視覚的に安定した印象を与え、バランスの取れたデザインを作り出します。対称性があると、人は自然と心地よさを感じやすくなります。
調和と美しさ
シンメトリーは、美しいデザインや自然のパターンに共通して見られ、調和の取れた、整った印象を与えます。建築やアートでは、シンメトリーが美しさを強調するために使われます。
秩序感
シンメトリーは秩序感や整然とした印象を与えます。規則正しさや整った配置が感じられ、計画的なデザインや構造に用いられることが多いです。
シンメトリーの応用
建築: 伝統的な建物や教会のファサード、庭園のレイアウトなどで、シンメトリーが用いられ、均整の取れた美しい外観が生まれます。
アート: 絵画や彫刻などでは、シンメトリーを使って視覚的な調和や美しさを表現します。
デザイン: 製品デザインやグラフィックデザインで、対称性を利用してバランスの取れたデザインが作られます。
シンメトリーは、人間が自然と心地よく感じる形状やパターンを作り出すための基本的な要素です。
シンメトリーな外観
シンメトリーな外観デザインは、建物や構造物の外観において対称性を取り入れることで、美しく整った印象を作り出す方法です。シンメトリーは、視覚的なバランスを提供し、秩序と調和を感じさせます。以下に、シンメトリーな外観デザインの具体的な要素と効果を詳しく説明します。
1. シンメトリーの種類
1.1 鏡像対称(ミラーシンメトリー)
定義: 建物の中心を軸にして、左右が鏡像のように対称であるデザインです。
例: 古典的な建物の正面、対称的なファサードを持つ教会や宮殿など。
1.2 回転対称(ローテーショナルシンメトリー)
定義: 建物の中心点を基準にして、一定の角度で回転させても同じ形状が現れるデザインです。
例: 円形のホールや円形劇場、ドーム状の屋根など。
1.3 平行移動対称(トランスレーショナルシンメトリー)
定義: 繰り返しのパターンが一定の距離で平行に配置されるデザインです。
例: タイルのパターンや連続する窓の配置など。
2. シンメトリーな外観デザインの要素
2.1 中心軸の設定
中央の焦点: 建物の正面や主要なファサードの中央に焦点を置き、その周りに対称的な要素を配置します。これにより、建物全体に均整の取れた印象を与えます。
2.2 窓とドアの配置
均等な配置: 窓やドアを対称的に配置することで、外観に統一感を持たせます。例えば、中央に大きな入口を配置し、その両側に対称的に窓を配置するなどです。
2.3 屋根のデザイン
対称的な屋根: 切妻屋根や寄棟屋根など、対称的な形状の屋根を採用することで、全体のデザインに均整をもたらします。
2.4 装飾と細部
対称的な装飾: 建物の装飾やディテール(例えば、柱の装飾、バルコニーのデザインなど)を対称的に配置することで、全体のデザインを強調します。
3. シンメトリーの効果
3.1 美的なバランス
シンメトリーなデザインは、美的なバランスと調和を提供し、視覚的に整った印象を与えます。対称性は安定感と秩序を感じさせます。
3.2 威厳と優雅さ
古典的な建物や公共の建物において、シンメトリーなデザインは威厳や優雅さを表現するのに適しています。宮殿や教会、公共の施設などでよく見られます。
3.3 視覚的な魅力
対称的な外観は、視覚的に引き込まれる効果があり、建物のデザインが強調されます。また、訪問者に対して整然とした印象を与えます。
4. 実際の例
古代建築: パルテノン神殿(ギリシャ)やローマのパンテオンなど、古代の建物はシンメトリーを用いて威厳を持たせています。
近代建築: バッキンガム宮殿(イギリス)やホワイトハウス(アメリカ)など、近代の公共建物にもシンメトリーが見られます。
住宅: 一部の住宅デザインでは、シンメトリーを使って美しい外観を演出しています。特に伝統的なスタイルやクラシックなデザインで見られます。
シンメトリーな外観デザインは、建物や構造物に美しさと調和をもたらし、視覚的に安定した印象を作り出します。
住まいの設計・計画の解説
→収納計画
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